ジャズ見聞録
■函館編
初めて函館の町をじっくりと見て聞いて来た。函館・小樽・横浜・神戸・長崎と日本でも有数の港町であり、ジャズが良く似合う町だと思う。
【JBハウス】
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函館山のふもと近く青柳町にあるライブハウス。向かいが函館公園で、夜ともなれば静かな住宅街に、夜景が映える。そんな場所にこのJBハウスがある。
30人も入ればびっちりというスペースだが、ライブが始ると熱気で覆われる。悩みの種は、函館のジャズミュージシャンがなかなか定着してくれないことだとか、マスターの塚田氏は語る。札幌からギターの泉氏を招いてライブを行ったこともあり、熱心にライブを企画している。
青柳町と言えば石川啄木の俳句「函館の 青柳町ほど かなしけれ 友の恋歌 矢ぐるまの花」が有名。青柳町や元町は、函館でも歴史があり、観光コースにもなっている。夜景を楽しんだ後、JBハウスでのジャズが心地よく響いてくる。
函館市青柳町19-4 TEL:0138-27-1536 JBハウス マスター:塚田 保
市電:青柳町から徒歩3分
【バップ】
函館の中心街・五稜郭前、丸井デパートのすぐ横にこの「バップ」がある。1970年開店以来、函館でジャズを鳴らし続けている老舗である。
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骨董品も多数陳列されており、昔の華やかなりし、ジャズの良き時代がよみがえる。
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ちょうど私が訪れた日、バップのママがヨーロッパからの長旅を終えて函館に戻ったばかりで、当地の土産話と昔の函館のジャズについて伺うことができた。
おいしいコーヒーとダイアナ・クラールの歌が函館の午後の時間を優雅に演出してくれた。
これからも是非続けてほしい店である。
再びバップに訪れ、マスターとママと3人で、ジャズ談義に花が咲いた。 (2004年11月)
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函館市本町31-10 TEL:0138-53-6772
【マイルスの枯葉】
函館の郊外、函館新道から自動車教習所近くの新興住宅街に、ジャズ喫茶を始める為にラッパ(木下モニターRM−6V)を最良の状態で皆さんに聴いてもらうために設計製作した建物、これがマイルスの枯葉だ。
店に入った瞬間、音に驚かされた。聴き慣れているJBLやALTECと違う、やわらかくかつ重厚な音がいっそうジャズを魅力的に聴かせる。オーディオに精通したマスターであればこそ出来る技と言える。
マスターは元フェリーの機関長という経歴で、趣味の真空管アンプ作りが高じて、北海道でもここだけと思われるオーディオ設備でジャズを聞かせてくれる。
定年後の趣味の一環として、若い人にジャズの魅力を伝えたくこの店を開いたと語る。(2001年開店)
一の関の「ベイシー」へも何度も足を運びながら自分の音を追求してきたと、マスターは語る。
店はお酒を置かない、純粋なジャズ喫茶であり、オーディオ部と喫茶部に分かれている。
オーディオルームのスピーカーの前に飾られているサックスがより臨場感を高めてくれる。
函館駅からバス(130番・5-1番)で石川第一公園前下車すぐ前。
〒041-0802
函館市石川町122番地72 TEL:0138-47-7521 「マイルスの枯葉」 マスター:青名畑 馨
【想苑】
道内でもかなりの老舗。1992年頃に一旦閉店したが、2003年12月に復活。函館公園の向かいにあり、店内から遠くに海が見える。景色が素晴らしい。
函館公園の向かいに面している。函館山の下り道でもある。函館山の帰りに寄りたい。
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店内から函館公園(建物は博物館)が見え、さらに遠くに海が見える。店内も落ち着いている。
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【Leaf】
函館の繁華街・五稜郭地区(本町)にあるジャズバー。水山マスターは函館でジャズライブやセッションなどを企画し、函館のジャズ文化を熱心に後押ししている素晴らしい逸材。2006年11月には「男の隠れ家・ジャズを巡る旅」で紹介記事が掲載され、更に表紙に店内の写真が採用された。オーディオもJBL4530を改造し素晴らしい音作りをしている。2009年11月にバックロードホーンやスピーカーコーンの改造をされ低域から高域まで分離が良い明瞭な音を出力している。これからも函館のジャズ文化を牽引してほしい。
函館市本町32-4 TEL:0138-56-8309
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